間に合うなら
発見された遺体は、人質となっている香田証生さんのものではない
可能性が出てきたそうです。まだ糸は切れていません。
今まで、いろんな所で、
現地の状況をその目で見なければわからない、
見てもいないものが、何を言えるのか、意見など言う資格はあるのかという
主張を、目にしてきました。
子供達に教育の一環として、”イラクに行かせて戦場を見させるべきだ”とか、
NEWS23にゲスト出演した、夏頃まで夕方のニュースのキャスターをしていた人の
「現地に行かなければ、その悲惨さはわからない」
といったような発言、詳しく覚えていませんが、他のテレビ局のアナウンサーや
政治家、それ以外でもたくさんのそういう言葉を見聞きしてきました。
それから、戦争を体験しないから、平和ボケをするんだというような意見も、いつもありますよね。
今まで、その立場に居た人は、
今、この香田さんの行動を”軽率”と、責めることはできないと思います。
勿論、高遠さんや中村哲さんのように、
現場で作業する事だけが、”何かをすること”ではない、
誰もがそれぞれにそれぞれの生活の中で、できる事を考えてできるのだ、と主張した人達も居て
そういう言葉に、私みたいなのは、救いをもってきたのですが、
でも、それが充分に多い主流な意見だったとは思いません。
この香田さんという方の行動が、軽率だったとするなら、
少なくとも、母国語で情報を得る生活をしていた今年の一月の時点では確かに主流だった
こういう”自分の目で見なければ戦争の惨状を本当に知る事はできない”
という考えを、そのまま信じたところにあるかもしれません。
でも、エラソーな人達の言葉を鵜呑みにするという軽率さなら
私は、ほとんどの人の中に、それと同じものを見ます。
今回の事件、これは政府の仕事だと思って
私自身が、少しひいていた事は否定できません。
つくづく思い出します。
フィリピンの大統領の、「自国民の命を守ることが私達の仕事だ」という言葉。
即、軍隊をイラクから撤退させた行動。
イタリアの政府の、「自国民の安全の為には
私達は、”なんでもする”。それが私達の仕事だ。」という言葉。
撤退こそはさせなかったものの、
駐留させている軍隊についても、
「イラク国民の意志を尊重する、その代表である暫定自治政府が
望むなら即撤退させよう」と、即要求を拒否することなく、うやむやにした
交渉技術。こういう事の為に政府って国ってあるのだと思うのですよ。
それが最低限の責務だと思うのですよ。
拉致事件勃発直後、家族の声明の中に
「彼は政治的な考えを持ったり、そのような事に興味を示してはいなかった。」
という部分がありましたが
もし、ほんの少しくらいなら、証生さんが、何か平和について考えを持っていたとしても
実際、春の人質事件の国内での反応を共有して見聞きしてきた、このご家族が
それをいう事は、無理だったと思います。
それは、政府と世間一般多数の人達に息子を見殺してくれと
言うようなものと思えそうだからです。
でも、今朝、読んだのですが、昨年秋、祖母を亡くすまで
看護士で多忙なお母さんのかわりに、一番祖母の看護につくしたのは、証生さんだったと
書いてありました。
一月までの日本に生きてきた人が、海外の情勢を知りにくい中で
イラクでの戦争の話を聞いたとき、
自分に何かできるかもしれない、とか、見たほうがいいのかもしれないとか
そう思ったことを、本当に”馬鹿だ”と言い切っていいのでしょうか?
また、本当に”政治的なことにまったく無関心”だったとしても、
実際、政治的なことを考えたり意見を持つことを
阻む雰囲気が日本にあることは、事実です。
彼だけが責められる事とも思いません。
いろんな学校がありますが、普通に普通の学校で教育を受け生活を続けると
なんとなーく、そういう事を考えたりすると、生きにくくなる、やりにくくなる、というのが
今の日本の状況じゃないですか?
私はそれでも、大人の責任として、そういう事から目をそむけてはいけないと思いますが
正直、それを思い続け、情報を得、考え続けるには、それなりの努力を必要とします。
自衛隊がイラクに派遣されて、
日本政府がここまで明確にアメリカの戦争を支持し追随してみせるまで
日本人というのは、世界でも稀な特権をもっていたんです。
平和憲法を持ちその精神を、いつも守っている、平和主義の国の人間として。
他の国の人が、危険となるような所でも
日本人ならというシールドが、あったんです。
証生さんが、日本から出て、それ以後の10ヶ月?日本の中の状況を知らないできたこの10ヶ月
日本は、本当に大きくその立場もまた国内の人々の感じも変わったと、私は思います。
それは、考慮しないといけないと思います。
ザルカウィ氏系組織による犯行である場合
それこそ、私がよく事情を知っているわけじゃありませんけど
春から今まで知ったことの中で考えると
人質となった彼を無事解放させる方法は、とにかく自衛隊の撤退です。
撤退させれば、殺さないと要求してきているんだから。
他は、難しいような気がします。
死なないで済むかもしれない人の為には
殺されない為の最大限の努力がなされるべきだと思います。
まだ、間に合うかもしれない。
もしかしたらまだ間に合うかもしれない。
国の為に、人が死ぬ事を、明確に選ばせるわけにはいかないと思います。
その判断を下させてはいけないと思います。
間に合うなら。
可能性が出てきたそうです。まだ糸は切れていません。
今まで、いろんな所で、
現地の状況をその目で見なければわからない、
見てもいないものが、何を言えるのか、意見など言う資格はあるのかという
主張を、目にしてきました。
子供達に教育の一環として、”イラクに行かせて戦場を見させるべきだ”とか、
NEWS23にゲスト出演した、夏頃まで夕方のニュースのキャスターをしていた人の
「現地に行かなければ、その悲惨さはわからない」
といったような発言、詳しく覚えていませんが、他のテレビ局のアナウンサーや
政治家、それ以外でもたくさんのそういう言葉を見聞きしてきました。
それから、戦争を体験しないから、平和ボケをするんだというような意見も、いつもありますよね。
今まで、その立場に居た人は、
今、この香田さんの行動を”軽率”と、責めることはできないと思います。
勿論、高遠さんや中村哲さんのように、
現場で作業する事だけが、”何かをすること”ではない、
誰もがそれぞれにそれぞれの生活の中で、できる事を考えてできるのだ、と主張した人達も居て
そういう言葉に、私みたいなのは、救いをもってきたのですが、
でも、それが充分に多い主流な意見だったとは思いません。
この香田さんという方の行動が、軽率だったとするなら、
少なくとも、母国語で情報を得る生活をしていた今年の一月の時点では確かに主流だった
こういう”自分の目で見なければ戦争の惨状を本当に知る事はできない”
という考えを、そのまま信じたところにあるかもしれません。
でも、エラソーな人達の言葉を鵜呑みにするという軽率さなら
私は、ほとんどの人の中に、それと同じものを見ます。
今回の事件、これは政府の仕事だと思って
私自身が、少しひいていた事は否定できません。
つくづく思い出します。
フィリピンの大統領の、「自国民の命を守ることが私達の仕事だ」という言葉。
即、軍隊をイラクから撤退させた行動。
イタリアの政府の、「自国民の安全の為には
私達は、”なんでもする”。それが私達の仕事だ。」という言葉。
撤退こそはさせなかったものの、
駐留させている軍隊についても、
「イラク国民の意志を尊重する、その代表である暫定自治政府が
望むなら即撤退させよう」と、即要求を拒否することなく、うやむやにした
交渉技術。こういう事の為に政府って国ってあるのだと思うのですよ。
それが最低限の責務だと思うのですよ。
拉致事件勃発直後、家族の声明の中に
「彼は政治的な考えを持ったり、そのような事に興味を示してはいなかった。」
という部分がありましたが
もし、ほんの少しくらいなら、証生さんが、何か平和について考えを持っていたとしても
実際、春の人質事件の国内での反応を共有して見聞きしてきた、このご家族が
それをいう事は、無理だったと思います。
それは、政府と世間一般多数の人達に息子を見殺してくれと
言うようなものと思えそうだからです。
でも、今朝、読んだのですが、昨年秋、祖母を亡くすまで
看護士で多忙なお母さんのかわりに、一番祖母の看護につくしたのは、証生さんだったと
書いてありました。
一月までの日本に生きてきた人が、海外の情勢を知りにくい中で
イラクでの戦争の話を聞いたとき、
自分に何かできるかもしれない、とか、見たほうがいいのかもしれないとか
そう思ったことを、本当に”馬鹿だ”と言い切っていいのでしょうか?
また、本当に”政治的なことにまったく無関心”だったとしても、
実際、政治的なことを考えたり意見を持つことを
阻む雰囲気が日本にあることは、事実です。
彼だけが責められる事とも思いません。
いろんな学校がありますが、普通に普通の学校で教育を受け生活を続けると
なんとなーく、そういう事を考えたりすると、生きにくくなる、やりにくくなる、というのが
今の日本の状況じゃないですか?
私はそれでも、大人の責任として、そういう事から目をそむけてはいけないと思いますが
正直、それを思い続け、情報を得、考え続けるには、それなりの努力を必要とします。
自衛隊がイラクに派遣されて、
日本政府がここまで明確にアメリカの戦争を支持し追随してみせるまで
日本人というのは、世界でも稀な特権をもっていたんです。
平和憲法を持ちその精神を、いつも守っている、平和主義の国の人間として。
他の国の人が、危険となるような所でも
日本人ならというシールドが、あったんです。
証生さんが、日本から出て、それ以後の10ヶ月?日本の中の状況を知らないできたこの10ヶ月
日本は、本当に大きくその立場もまた国内の人々の感じも変わったと、私は思います。
それは、考慮しないといけないと思います。
ザルカウィ氏系組織による犯行である場合
それこそ、私がよく事情を知っているわけじゃありませんけど
春から今まで知ったことの中で考えると
人質となった彼を無事解放させる方法は、とにかく自衛隊の撤退です。
撤退させれば、殺さないと要求してきているんだから。
他は、難しいような気がします。
死なないで済むかもしれない人の為には
殺されない為の最大限の努力がなされるべきだと思います。
まだ、間に合うかもしれない。
もしかしたらまだ間に合うかもしれない。
国の為に、人が死ぬ事を、明確に選ばせるわけにはいかないと思います。
その判断を下させてはいけないと思います。
間に合うなら。